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ドラネス学園 9


配布されたテスト用紙を眺めるアクロ子

問1 コメットダスト1万個で交換可能なアイテムは、次のうちどれか

アクロ子「(上級クリスタルコードにゃ)」←ハズレ

アクロ子「(簡単にゃこの調子でどんどんいくにゃ!)」

50分後、授業終了のベルが鳴る5分前

イシルエリン「はいテスト終了です。後ろの席の方解答用紙を回収し私のところまで持ってきてください」

何人かの生徒からため息が漏れる。

イシルエリン「少し早いですが1時限目はこれで終わりにしましょう。皆さんお疲れさまでした」

2時限目は体育着に着替えて校庭に集まるよう指示を出すとイシルエリンは教室を後にした。

マセオ「どうだった?」

アクロ子の席の前のマセオが振り向いて聞く。

アクロ子「余裕にゃ!」

マセオ「ふ~ん、どうだかなぁ」

アクロ子「結果を見れば驚くにゃ!」

マセオ「次何やんのかなぁ」

エレナ「体力測定だったりして?」

マセオ「かもな!だったら自信あるわオレ」

エレナ「でしょうねぇ」

アクロ子「ぷっ」


2時限目、運動適正テスト

項目は反復横跳びや50m走等の一般的な体力測定と兵科毎の能力測定がある。

魔法使いなら魔力測定、エルフなら射弓測定など。


校庭が一望出来る3階の教室

窓際の席に座る退屈そうなミユ。その視線の先には体力測定に勤しむアクロ子達の姿が見える。

アクロ子たちに気づくミユ


ミユ「(あら、あのクラスはたしか…)」

丁度アクロ子が50m走の測定に入るところだ。

スタートラインにアクロ子が着くと一瞬ミユが瞠目した。

ミユ「……なるほど」

アクロ子「ふふん(いいとこ見せてやるにゃ)」

張り切るアクロ子


イシルエリン「……スタート」

合図と同時にアクロ子のつま先は地面を抉り圧倒的な速さで走り抜けた。

マセオ「はっぇ…」

イシルエリン「スピリットブーストですね」

アクロ子50m、3.2秒

アクロ子「違うにゃ!使ってないにゃ!」

イシルエリン「アクロ子さん、スキルを使用したら正確な基礎体力の測定になりませんので」

アクロ子「だからアクロ子スキルなんて使ってにゃいってば」

マセオ「アイツ目立ちたかったのか?」

ミユ「(意図せず精霊の力を使役している?身体を動かした時に自然と精霊が追従するように見えた…)」

イシルエリンに注意され肩を落とすアクロ子が何かに気づいたように振り返った。

ミユ「(あら気づきました?)」

ミユ 笑う

アクロ子「……?」


しばらく後、終業の鐘が鳴り生徒たちは教室へ戻った。







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[ 2022/09/15 21:42 ] 小説 | TB(-) | CM(0)
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